第10章 Coke scene3
「智と時々ちゅーしてるでしょ?」
「えっ…」
「あれって、浮気にならないのかなって俺、ずーっと思ってたんだ」
「おっ…お前、見てたの!?」
「だって…あれで隠そうとしてんの?…モロバレだよ?」
「うう…だって大野さんが…」
「翔も雅紀も…あの潤だって、なんか黙認してるじゃん?凄いなあって…」
「もう…ヤメロ…」
ばさりとスケッチブックを床に置いて、カズヤはソファに座る俺の膝に乗っかってきた。
「元彼だから、みんな許してるのかと思ってた」
「いやぁ…まあ…違うけど…」
「けど?」
「ううん…まあ、俺たちってね、なんか特別なの。それをみんなもわかってるから、なんにも言わないんだと思う」
「ふうん…」
「もうやめよ?どうでもいいじゃん…」
「何いってんの?」
「え?」
「俺はにーののなんなの?」
「え?え?」
「俺がそれをみてどう思うか、考えたことないわけ?」
「え…?カズヤ…?」
ぎろっとカズヤに睨まれた。
「俺だって、にーのの恋人だよ?ヤキモチ妬くんだからね?」
「カズヤ…」
ゆっくりとカズヤの顔が近づいてくる。
ふんわりと唇が重なると、きつく唇を噛まれた。
「痛っ…」
「ふん…」
カズヤ、拗ねた。