第10章 Coke scene3
「なにができるのよ?」
「んー?できるまで秘密!」
スケッチブックを抱えて嬉しそうにしてるカズヤは、まだまだ子供に見える。
「それもいいけど、休み前だろ?ガッコ大丈夫なの?」
「ん。ある程度は…後は夏休みにいろいろあるからさ…その前にやっちゃいたいと思って」
「そっか。カズヤも夏休みは忙しいんだ?」
「うん。休みのときこそ、やりたいこと学べるからね」
「おお…」
勉強嫌いだった俺とか相葉さんとは違って、カズヤは夢に向かって驀進してる。
その背中は、最近広く見える。
まぶしいな…
「ねえ、智にさ今度来てもらってもいい?」
「うん。なによ、なんか一緒に作ってもらうわけ?」
「そうなんだ。相談してるんだけど、一回ここを見てもらったらいいかなって思って」
「いいよ…でも、あんまり大野さんに無理言うんじゃないよ?」
「うん。わかってるよ」
「あんまり大野さん独占すると、潤が怒るんだから」
「潤にも一緒に来てもらうもん」
「まじか…」
日本一忙しいアイドルグループのメンバーつかまえて…
こいつは怖いもんなんてないんだろうか…
潤も大野さんもカズヤのお兄さんとして、たまに遊んでくれてる。
ほんと、カズヤにとって俺たち嵐は家族になってるんだろうなと思う。