第9章 ミント-before-
くすくす笑ってたら、唇で塞がれた。
「…ダメって言っても貰うからな…」
「大野さん…」
優しく優しく何度もキスしてくれて…
そのうち、だんだん激しいキスになっていく。
こんなキスするなんて知らなかった。
熱い唇が隅々まで俺の口を気持ちよくしてくれる。
普段はぼーっとしてるのに、思った通りこの人すけべだ…
絶対…
大野さんの顔がずれていって、俺の首筋を唇と舌が辿っていく。
途端に震えだす身体。
俺も…すけべだよね…
さっき与えられた快感を身体が覚えてる。
するりとシャツの中に大野さんの手が入ってきて、胸の先端に触れる。
「あ…」
来る快感に身体を硬くすると、くすっと笑って身体を起こされる。
躱されて、疼く身体を尻目に大野さんは俺の服を次々と剥ぎ取っていく。
「その顔…最高…」
「え…?」
「和也って、やっぱりすけべだな」
「やっぱりって…」
「最高だよ…」
ほんとに楽しそうに大野さんは笑う。
そっか…
俺、すけべでいいんだ
不思議だった。
俺は二宮和也で、芸能人で…
世間から思われてる二宮和也でいなきゃって思ってた。
現にいままで、表に出る時はいつもそうしてた。