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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第9章 ミント-before-


「おっ…大野さんっ…あのっ…」
「なんだよ」

玄関の鍵を開けて俺を押し込むと、満足げに笑った。

「だからっ…なんなの!?」
「なんなのって…言ったろ?もう離さないからなって」
「えっ…ええっ…!?」

いきなりドアにドスンと身体を押し付けられた。
壁ドンみたいな体勢になってじっと舐め回すように俺を見る。

「キス…しろよ…」
「お…おのさぁん…」

もうどうしていいのかわからないよお…

泣きそうになってたら、大野さんがくいっと俺の顎を持ち上げた。
そのまま唇が重なって…

これって…大野さんも俺のこと好きってことなの…?

「口、開けろよ…」
「待って…待ってっ…」
「なんだよ」
「大野さんは俺のこと好きなの?」
「うん」
「えっ…」

そんなあっさりと…

「何だと思ってたの?好きじゃなきゃ男にキスなんかしねえだろ?」
「そ、そうだけど…」

もお…なんなのよ…
こんな人だっけ?大野さんって…

力が抜けて、ずるずるとドアを伝って叩きに座り込んだ。

「もおおおお…」
「和也?」
「おばかぁ…」

なんだったんだろ…ずっと…ずっと隠してきたのに。
ずっと気づかれちゃダメだって思ってたのに…

俺たち両思いだったんじゃないか…

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