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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第9章 ミント-before-


忙しすぎて、たまにレギュラーの収録で大野さんに会ったら、黒焦げになってて二の句が告げられないほどびっくりしたり…

だんだん、大野さんは成瀬が抜けていつもの大野さんに戻ってはいったんだけど、でもなんか前より荒んでる気がした。

…やっぱり辞めたがってる…?

俺なんか発言はもうなかったんだけど、釣り好きが高じて漁師になりたいとか言い出すようになった。

いい加減にしてくれよな…

あんまり真っ黒になりすぎて、事務所からきつく怒られてもどこ吹く風で、休みの日には釣りに行ってしまうらしく、マネージャーが頭抱えてた。

そんな中、大野さんに1月クールのドラマの話が来た。
今度はテレ朝で、深夜枠のドラマだ。
魔王よりは大野さんの素に近い役らしく、ソロで主題歌のCDデビューの話まで来た。

大野さんは嫌がって逃げ回ってるってマネージャーに聞いて、脱力した。

なんなんだろ…あの人…

そんな大野さんを、俺は生暖かく見守るしかなかった。
だって…変に近づいてまた変なこと言われたら、またイライラする。

俺のキャパはそんなに広くないんだ。

なんだかモヤモヤしたまま、その年も暮れていった。

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