第8章 ディープパープル
「智くんっ…も、だめ…」
薄っすらと笑うと、動きを早めた。
「あ…あっ…イっく…」
体の底から震えが上がって来て、快感が突き抜けていった。
何度も何度も智くんの生暖かい口の中に射精しながら、経験したことのない気持ちよさに酔いしれた。
「智くん…」
「しっ…」
トイレの中に誰かが入ってくる気配がした。
「智…?居るの?」
潤の声
「翔くんも…居るんでしょ?わかってるよ?」
冷静を装っているけど、激情が見え隠れする声
智くんと目を合わせると、微笑んだ
「…ちょっと待ってて…潤」
口の周りを袖でぐいっと拭くと、智くんは個室を出ていった。
呆然とその背中を見送った。
ドアがしまった瞬間、ガツンと何かがぶつかる音がした。
ビクリと身体が震えた瞬間、となりの個室のドアが閉まる音がした。
「やっ…潤っ…」
智くんの小さな悲鳴が聞こえた。
慌てて身繕いすると、個室を出た。
隣の個室のドアは閉まっていた。
「潤っ…乱暴はっ…」
内開のドアを押したら、開いて…ぐいっと腕を引かれた。
「うわっ…」
つんのめって中に入ると、すぐにドアは閉じられた。
狭い個室の中に、男3人が睨み合う形になった。