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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第8章 ディープパープル


それが…何を意味するか…

昨日の晩、二人で何をしていたか

生々しく想像して思わず立ち上がった。

「…どうしたの?翔ちゃん」
「いや…メイク、行ってくる…」

鮮やかに、思い出した

局の廊下を歩きながら、気が遠くなっていく。

どうして…なんで…?
なんで忘れられない…?


一日、なんだかわからないまま時が過ぎた。

楽屋でもスタジオでも、智くんと潤の距離は近い。
智くんがなにかしようとすると、すぐに潤がエスコートするように先回りしてやってしまう。

智くんはいつも通りの微笑みを見せて、それを受けるんだ…

見ていられない。
なぜだか心が波立つ。

なんで…どうして…?
なんで目が離せない…?

全ての収録が済んで、打ち合わせも終わる。
なんだか疲れた。
ソファに凭れかかって天井を向いていると、潤が智くんの手を取ってソファから立ち上がらせた。

「さ、帰ろ?智」

いつから…呼び捨てにするようになったんだ…

胸を何かがよぎる。

智くんは何も言わないで、潤の身体に凭れ掛かるように歩き出した。
そっとその肩に潤の腕が回る。

…どこからどうみても…そう見える…

呆然と二人の背中を見送った。



なぜだか、握りしめた拳が痛い
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