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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第8章 ディープパープル


潤が、強引に智くんの身体を引き起こそうとしてる。

「潤っ…」

思わず、その手を止めた。

今…なんつった…?
一緒に…?一緒に帰ってくれってこと…?

「なんだよ」
「俺、智くんと約束してるから」
「は?俺、聞いてないんだけど」
「だから、前から約束してたんだよ」

険悪な雰囲気に、ニノと雅紀が不安そうにこっちを見てる。

「知らねえって、俺聞いてないもん」
「今日は、智くんの家に行く約束してる」

そんな約束してない。
してないけど、こう言わないといけない気がした。

「は…?ほんとなの?」

潤が智くんの顔を見る。

「うん…約束、してた…」

智くんは俺を見上げた。

「俺の家、いこ?」

見上げる瞳は、妖しい光を湛えていた。


事務所の車に、三人で揺られてる。

あの後潤は怒り出して。
どうにも収集が付かなくて…
潤も智くんの家に来ると言い張ってきかなかった。

智くんはそんな潤を微笑みながら見つめていて…
最後に笑って頷いた。

…異様だった

様子のおかしい潤に、いつも通り過ぎる智くん。
なにもかもがちぐはぐで…

「あ、ここで降ろして」

コンビニの前で、智くんが言うと車は止まった。
そのままぞろぞろと三人で車を降りる。
マネが心配そうな顔でこっちを見ているが、智くんはそんなの関係ないって顔で、コンビニに入っていった。

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