第7章 グレイ scene5
「相葉さん…」
見上げると、笑ってる。
だけど…目が笑ってない。
「ごめんなさい…ふざけてただけだから…」
「ふうん…?」
今度は指が、襟元を撫でた。
そのままつつっと、バスローブの合わせを押し広げた。
薄っぺらい胸を、人差し指が滑っていく。
「ん…やめ…ゲームできない…」
「いいよ…気にしないでゲームしてろよ」
「だ、め…」
ぐりっといきなり、胸の先端に指を押し付けられた。
「あっ…ふ…」
「感じてんの?これだけで…やっらしい…」
「やぁ…やめてよぉ…」
肩からバスローブが開けて落ちた。
顕になった肩に、相葉さんの熱い唇が吸い付いた。
「ん…やっ…」
「ほら、死んじゃうよ…?集中しないと…」
「あ…やめ…お願い…」
モニターからは、派手な戦闘音が聞こえる。
でも全然集中できない。
肩から背中…肩甲骨のあたり…
ずっと相葉さんがキスしてるから…
その唇がうなじに吸い付くと、もう我慢できなかった。
「まーくん…」
自分でもびっくりするくらい、甘えた声が出た。
「ん?どうした…?ゲーム、終わっちゃったよ…?」
優しい声…
「まーくんっ…」
コントローラーを放り出して、相葉さんに抱きついた。
ゆっくりと、俺達はラグの上に寝転がった。
「どうしたの…?和也…」
どうしたもこうしたもない。
俺は、えっちがしたいんだ。