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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第7章 グレイ scene5


玄関のドアを開けると、ドアキーパーが掛かってた。

「……おーい……」

勘弁してくれや…

頭にきて、ガンガン玄関ドアを引っ張った。

「てめーこら、いい度胸じゃねえか!くおらっ!出てこいや!」

でかい声を張り上げながら、玄関ドアと戦ってたら、奥から潤が慌てて出てきた。

「ちょっ…翔くんっ…でっかい声ださないでよっ…」
「ああっ!?てめえがこんなことすっからだろうが!開けろ!」
「やだ!今日は帰って!」
「帰るまで、ずーっとここで騒いでやる」

ドアの隙間からじとーっと潤を見つめたら、慌てた顔をして潤はドアストッパーを解除した。

「最初からそんなもん掛けとかなきゃいいんだろうが…」

玄関に入るなり、潤を抱き寄せた。

「は…離してっ…」
「離さない」
「やだっ…翔くんなんかっ…」
「…俺なんか…?なんだよ…」
「う…」

黙りこくる潤を、ぎゅううっと力を入れて抱きしめると、そのままシクシクと泣き出した。

「…どうしたんだよ…」
「なんでもない…もん…」
「なんでなんでもないのに泣くんだよ…」
「かふんしょー…」
「違うだろ?潤…」

身体を離して、潤の頬を流れる涙を手で拭った。

「言ってみ?潤…」

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