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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第7章 グレイ scene5


タオルを渡すと、素直にゴシゴシと顔を拭いた。

「…なにがじれったいの?」
「ん~?まあ、いろいろとね」

まだ前髪が濡れてたから、タオルを取り上げて拭いてあげた。
智は大人しく、俺のこと見上げてる。

「雅紀…」
「うん?」
「その…俺といて、退屈じゃない?」
「えっ…何言ってるの?」
「だって…俺、しゃべらないし…別におもしろいこともできないし…」
「いや、別に俺、そんなの求めてないけど…?」

うつむいてしまったから、くいっと顎を上げた。

「どうしたの?そんなこと気にしちゃって…」
「…なんで…」
「え?」
「なんで…俺と一緒にいてくれるの…?」

智の目が、潤んだ。

「ちょっ…どうしたのさ!?そんなの好きだからに決まってるじゃん!」
「でっ…でも…俺たちその…まだ…」

もごもごと智は言いよどんでしまった。

「あ…え…えっと…」

俺も言いよどんでしまった。


俺達は…まだ…キス以上の関係には、なれてなかった。


したい気持ちは、たくさんある。
そりゃ、俺だって男だし…
智だって男だ。

だから…どうしていいのか、わかんないんだよね…

どうやってすんのさ?
男同士のセックスなんてさ…

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