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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第6章 ショコラ scene4


本番前、会場に向かう廊下で雅紀と並んで歩く。

「雅紀…怖い?」
「ん?」

くりっと目を動かすと、雅紀は少し考え込んだ。

「怖くないって言ったら嘘になるけど…でも、大丈夫」
「そっか…」

ちょっとだけ寂しい、なんて思ってしまった。

「でもねっ翔ちゃんが居てくれるからだよ?」
「え?」
「だから俺、頑張れるんだから…頼りにしてるよ?」
「お…おう…」

そっと雅紀は小指を絡ませてきた。

「翔ちゃんが居なかったら、俺こんなに落ち着いてらんないから…」
「うん…」

きゅっと俺も小指に力を入れた。

後ろからニノの咳払いが聞こえて、慌てて外すまでね。

「なあにやってんのよ…考えなさいよ、場所を」
「熱いねえ…お二人さん」

なんて言いながら、智くんとニノは俺たちを追い越していく。

なんだよ…あっちのほうが付き合ってまだ間もないのに。
熟年夫婦みたいな空気出しやがって…

「あ…」

雅紀が小さく声を出した。

「なんだ?」
「ニノとリーダー…ぶっとい糸が視える」
「は?」
「なんだろ。あれ…赤い、糸?」

智くんがすごい勢いで振り返った。

「相葉ちゃんも見えんの!?」
「え?」

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