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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第5章 こひくれない


脱衣所に出ると、身体を拭いてまた抱き合った。
バスローブを羽織って寝室にいくと、シーツを取り替えて倒れ込んだ。
片付けることなんてできないくらい疲弊していた。

無言でお互いの身体を抱きしめあって、そしてただ眠った。
泥のように溶けて溶けて…

俺達は底なし沼



痛み…


体中を心地よい痛みが走っていた



痛みで、繋がろう



俺達の背負った罪は…きっと洗い流せないから


俺達は生きている時間の分だけ、裏切りという名の罪を背負い続けるのだろうから…
だから、痛みを。
永久に終わることのない痛みを分かち合おう。



翌朝目覚めると、眠っている潤の口に指を入れた。

目覚めた潤はそのまま俺の指を噛んだ。

血が出るほど強く。

キツく。

血の滲んだ指を舐めながら、潤は微笑む。
痛みの分だけ、俺達は無垢になっていく。

誰にも知られない、俺たちだけの儀式…

無言の約束。

この手にあるのは、ただの愛。
ただそれだけのために…

唇に滴る俺の血液を舐めとると、苦い味がした。





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