第5章 こひくれない
意識を飛ばした潤の中からゆっくりと自分を引き抜くと、もう何回分だかわからない白濁がどろりと出てきた。
潤の手首の戒めを解くと、そのシャツで体液を拭き取った。
「潤…?」
唇を食いしばりすぎて血が出てもう固まっていた。
それを爪で弾き取ると、また鮮血が滲み出た。
それを舐め取りながら、ゆっくりと潤の身体を撫でた。
ここも…ここも…
全部、俺のもの…
汗で張り付いた額の髪をどけて、額に口付けた。
でも、まだ足りない。
まだまだ…
潤は俺のもの
そのまま潤の目が覚めるまで、じっとそばで潤を感じた。
目を開けた潤は、俺を見つめると微笑んで俺を抱き寄せた。
「立てるか?」
動かない身体を引きずるようにして風呂に連れて行くと、身体を綺麗にした。
ぐちゃぐちゃになった俺達はそこでお互いを洗い流す。
手のひらでお互いの皮膚を感じながら。
お互いの熱を感じながら…
そこを掻き出すように洗っていると、羞恥で頬を染める潤が愛おしかった。
「嫌…もう見ないでよ…」
「なんでだよ。恥ずかしがる顔も見せろ」
「ヤダよ…もう…」
それでも潤の顔をじっと脳裏に刻みつけるように見つめ続けた。