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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第5章 こひくれない


「なんのことだよ…」
「俺…結婚したい」
「え…?」

潤は唇を噛み締めていた。

「この前の…見たでしょ?雑誌…」
「……」
「もう、終わりにしたいんだ…俺…」
「でも…」
「わかってる…今の時期にこんなことしたら、あの人達の二の舞いになってしまうことは…でも…」

もうこれ以上彼女を傷つけたくないってことか

「もう…こんなこと、終わりにしたいんだ…」

俺達より彼女を選ぶっていうのか

「なんで俺に言うんだよ」
「まずは翔くんに話したかった」
「別に俺に決定権はねえぞ」
「わかってる…」
「どうしてやることも…できない」
「それもわかってる…」
「じゃあなんで」

なんでおまえは…俺の心を潰すんだ

「翔くんが口添えしてくれたら…きっとジュリーさんだって…」
「そんなわけあるか」
「翔くんっ…」
「俺には何の力もない」
「違うっ…翔くんなら、きっと聞いてもらえる」
「なんでだよ?」
「翔くんは…特別だから…」
「はあ?」
「昔から…特別じゃない…」

話にならない。
俺は立ち上がって上着を掴んだ。

「そういう話なら、大野さんに振っといて」
「翔くんっ…」
「俺の立場じゃ、どうにもならない」

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