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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第5章 こひくれない


潤は一体なんのつもりでこんなことしてんだろう…
わからなかったが、今日は俺に帰って欲しくないらしい。

「…しょうがねえな…」

ワイングラスを手にとって、一気に流し込んだ。

暫くするとキッチンからいい匂いが漂ってきた。
昼からぶっ通しで芝居を見ていたせいで、腹はペコペコで。

ダイニングテーブルに潤がパスタを用意してくれたときには、酒もいい具合に回っていた。

「翔くんできたよー」
「ああ…」

立ち上がってあるき出そうとしたら、足が縺れて転びそうになった。
潤が手を伸ばして俺の腕を取った。

「あぶないよ…」
「ああ…すまん…」

熱っぽい目が俺を見ていた。

まっすぐ見ていられなくて逸らすと、潤は微笑んだ気がした。

「さ、すぐ食べようよ…」

そう言ってるのに、潤は俺の腕を離さない。

とくんと心臓が鳴った。

「潤…?」

ぎゅっと手に力が入る。

「…もう大丈夫だから…」
「うん…」

血が逆流しそうだった。

「冷めちゃうね…」

潤が離れていくと、やっと息を吐けた。

パスタは、魚介のパスタだった。
予め用意してたのか、なんだか豪勢なパスタだった。

「これ、どうしたの?」

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