第4章 エバーグリーン
俺はね…
ずっとお前の事が好きだったんだ
でも、どんどん先を突っ走っていくお前に、追いつけなくて…
いつか肩を並べてやるって思ってたけど、いかんせん立ってる場所が違いすぎて…
見えなくなってた。
「いってきまーす!」
スニーカーを引っ掛けて玄関を出ていこうとする腕を引っ張った。
「わっ…」
「いってきますのちゅーは?」
「へっ!?」
「んー」
目を閉じて唇を近づけると、ちゅっとキスがきた。
「い、いこ?相葉さん」
「まーくん」
「え?」
「まーくんって呼べよ」
「う…ま、まーくん…」
「おし。行くぞ」
くしゃっとキャップを被った頭を撫でると、肩に腕を回して部屋を出た。
耳まで真っ赤にして、うつむきながらも大人しくニノは俺の腕の中にいる。
ホントはね…わかってんだよ…?
一緒にいるうちに気づいたんだ。
おまえ、寝ぼけると返事が適当になるって。
前からわかってたけど、これだけ一緒に居たら確信に変わった。
だから、あの日…
ホントは俺のこと好きなんて言ってないんだよ?おまえ。