第4章 エバーグリーン
なんて…なんてことになったんだろう…
でも、あの時はあれでベストだと思ったし。
ああしてよかったとも思うけど…
「好きって言っちゃった…」
これってさ…
付き合うってこと、だよね…?
「あああああああああああああ…」
なんで?なんで?
20年だよ?
出会って20年目で、なんでこんなことになるのっ!?
ぼふんと枕に顔を埋めて、どんどん思い出してくる昨日の痴態を頭から出そうとしたけど駄目で…
「んー…どしたぁ…?」
相葉さんが起きちゃって、目を閉じたまま俺のこと抱きしめてきた。
「うひゃっ…う…な、んでもない…」
「何ひとりで悶えてんの…」
「ううん…なんでも…ないっす…」
くすくす笑ってる…
「なんで敬語なの…?」
「い、いや…なんとなく…?」
ぎゅっと抱かれてる腕に力が入ったかと思うと、がばっと相葉さんが起き上がった。
「おはよ」
「う、お…はよ」
にこっと笑った顔が近づいてきて、ちゅっと軽いキスをされた。
……やっぱ、夢じゃないよね……
「起きるかー…」
今日は11時にドーム入りだった。
それまでにはまだ時間がある。
朝食を作ったり、軽くシャワーしたりして出発の準備を整えた。