第4章 エバーグリーン
「離せよっ…」
「だから言えって。言ったら離してやる」
暴れるけど全然腕力じゃ敵わなくて。
わかってるのになんかもう意地になってた。
「言ってもわからない!」
「なんでそう思うんだよ!」
「今がそうだから!」
「はあ!?」
「理由も言わないで…自分勝手なんだよっ…」
ドンと胸板を押すと、相葉さんの動きが止まった。
「理由?」
「なんで…なんでこの半年俺の事避けたの!?」
「え…?」
「なんで連絡しても返してくれないの?なんで俺と喋るときだけテンションガタ落ちになったの?」
「あ…?え…?」
「とぼける気かよ!?」
「ニノ…」
「だから無駄なんだよ。あんたに言っても」
ぐっと俺の腕を握る手に力が入った。
「ごめん…」
真剣な顔…
「ごめん…ほんと、ごめん」
「なんだよ…なに謝ってんだよ」
「俺…ほんと、自分勝手だった」
「え?」
突然抱き寄せられた
「ごめんっ…ニノっ…」
「ちょ…相葉さんっ…」
ぎゅうううってきついほど抱きしめられて。
息が詰まるかと思った。
「俺…自分に自信なくなっちゃって…」
「え?」
「ニノは…着実に自分の足場固めてるのに、俺一体なにしてんだろって…そう思って…」