第4章 エバーグリーン
滅多に鳴ることのないスマホにかかってきた電話。
恐る恐る見てみると、相葉さんだった。
「え…」
なにかあったのかもしれない。
すぐにスワイプしてスマホを耳に当てた。
「もしも…」
『ニノっ!無事か!?』
「え…うん、無事…」
『あー…よかった…』
「な…なに?」
『今、どこにいんの?』
「え?今日、急にオフになったから家に居る」
『マジかよ…』
「どうしたのよ…?」
『なんでもねえ、あ、ここで下ろしてください』
どうやらタクシーに乗ってるみたいだった。
料金を払ってる間、大人しく待ってしまった。
『あ、もしもし?ごめんな…今、タクシーで』
「ううん…なにがあったの?」
『テレビ見てねえの?今日お前がロケ予定だったとこ、なんかすげえことになってんぞ』
慌ててテレビのリモコンを手に取ってテレビを付けてみた。
言うとおり、俺が今日ロケ予定だったとこが急な大雪になってて、どこの局でも中継してた(テレ東以外)。
交通は遮断されて、広い地域が陸の孤島みたくなってるって言ってた。
「あ…良かったあ…ロケ行ってたら危なかった」
『だろ?あ、お前今日予定入れてる?』
「え?」
『ちょっと家行くわ』