第3章 萌葱-moegi- scene2
「それは…」
「翔くんのマンションからだろ?」
潤はニノの肩を抱き寄せた。
「俺が気づいてないとでも思ってたのかよ…」
「潤くん…!」
翔くんは呆然と二人を見上げてる。
「なあ…翔くん、あんたどういうつもりなんだよ…人の恋人に手ぇだして…」
「いや…だって、お前…」
「はっきりしろよ!」
潤はニノを突き放して、翔くんの胸ぐらをつかんだ。
「やめてっ…潤くん!俺がいけないの!」
「お前は黙ってろ!」
ぐいっと翔くんを引き寄せると、立ち上がらせた。
「人のものに手を出したら、どうなるか教えてやるよ」
「え…?」
乱暴に潤が、翔くんをソファに叩きつけた。
翔くんはすぐに起き上がって逃げようとした。
「逃がすかよっ!」
駆け出した翔くんの腕を掴んで引き倒した。
「何すんだよっ…」
「翔くん…反省しろよ?」
潤が翔くんに馬乗りになった。
そのまま上着を脱ぎだした。
「ちょっ…お前、何してんだよっ!?」
「潤くん、やめてええ…」
「おまえは黙ってろ!ニノ!」
「離せよっ…潤っ…」
上を全部脱いじゃったら、潤は翔くんの着てる服に手をかけた。
「えっ…」
思わず声が出て口を押さえた。