第3章 萌葱-moegi- scene2
ニノは既に聞いてたみたいだった。
潤の隣に立って頷いてる。
「二人が話ししそうだったから、スマホの録音をONにして席外したら、案の定だったよ…」
「そっか…ありがとうね。潤」
「ううん…でも急がないとね…」
「え?何を?」
ニノが俺の肩を叩いた。
「大野さんにも、協力してもらうからね?」
新幹線で名古屋に入った。
すぐにドームに行って、リハーサルを終えると潤以外はホテルに移動になった。
ツアーもここまでくると、だいぶ手も入れるところがないから、比較的早く潤はホテルに戻ってきた。
「おまたせ。行こうか」
軽くシャワーを浴びた潤が部屋に訪ねてきた。
これからニノの部屋で、5人で飲むことになっている。
「相葉さーん」
潤が部屋をノックすると、ちょっと窶れた顔の雅紀が出てきた。
「大丈夫…?相葉ちゃん…」
「うん。大丈夫だよ?行こう」
3人でニノの部屋にいくと、もう翔くんが居た。
「いらっしゃい。入って?」
ちらっとニノが俺の顔を見て笑う。
曖昧に笑って、俺は部屋に入った。
「よう。先に始めてるよ」
翔くんはビールの缶をかざした。
「じゃあ、始めようか」
ニノが俺たちにビールを渡してくれて、宴会は始まった。