第3章 萌葱-moegi- scene2
「わかんない…俺にも…」
そう答えるしかなかった。
たった一回のことだったけど、あれ以上俺にはそういう素振りは見せなかったから、もう諦めたんだと思ってた。
だけど、雅紀のこと言ってたから…
やっぱり付き合ってるのを知ったんだろう。
恐れていたことが現実になった
「あのさ…リーダーは雅紀と付き合ってるんでしょ?」
もう潤は知ってるんだろう。
さっき雅紀に連絡入れてたし。
だから、頷くとふうっと息を吐き出した。
「別にね、俺はそういうのに偏見持ってないし…二人のこと大好きだから、幸せになってくれればいいなって思ってる」
「ありがと…」
「でも…なんで翔くんが…?なんであんなことになってたの?」
「わかんないよ…」
「突然だったわけ…?」
答えられないでいると、潤がため息をついた。
「実はさ…今日あんなシーン見ちゃったから、リーダーに関係あるってわかったんだけど…」
潤がここまでしつこく聞いてくるのには訳があるという。
「なに…?」
「翔くん、雅紀と頻繁に会ってる」
「え…?」
「俺も偶然だったけどさ…何度もここ最近見かけてるんだよ。翔くんと雅紀が一緒にいる所…」