第3章 萌葱-moegi- scene2
「雅紀っ…も、だめっ…」
「うん…一緒にっ…」
下から突き上げられながら、雅紀の上に載せられた。
強く抱き合いながら、俺と雅紀は快感の絶頂に立った。
「あああっ…雅紀っ…イクっ…」
「智っ…俺もっ…ああああっ…」
このとき…気づけたはずだったのに…
「はぁっ…はぁっ…智…」
「まさ…き…」
「キモチイイ…」
また俺の中で大きいままだった雅紀が腰を突き上げた。
「やっ…ああっ…イったばっかだからあっ…」
「だめ…我慢できない…」
なんで、雅紀があんなこと言い出したのか…
気づけたはずなのに…
”俺のためだけに生きればいい”
今まで一度だって、こんなことを言わなかった雅紀が。
なんでこんなこと言い出したのか…
深く考えるべきだったんだ。
「雅紀ぃっ…やだぁっ…」
「智…愛してる…愛してるよ…」
「やあっ…あああっ…おかしくなっちゃうよぉっ…」
「いいよ…全部、見せて…智が見たい…」
仰け反る俺の身体を捕まえて、ありとあらゆる場所にキスマークをつけていく。
気持ちよすぎて、もう頭が回らなくて…
そのまま流されるまま…
気がついたら朝を迎えていた。
隣に雅紀は、いなかった。