第6章 嫉妬の炎
いつもの笑顔ではなく、あの冷たい顔で自分を見下ろして欲しい。
今のこの無様に腰を振る自分の姿を見て、「汚らわしい」と罵られたい。
涼しげなブルーの瞳に、だらしなく陰茎を露出して喘いでいる自分が映れば。
「ジョエルっ…ジョエル…うぅ…っ…」
脳内で、ジョエルがシドリアンの股間を痛いほどに思いっきり握り締めて、空いた手で亀頭をはたかれる。
(ああ…気持ちいい――)
シドリアンの口から涎が垂れる。
それを、ジョエルが舐め取ってくれたら。
クッションと自分の右手の間にずりゅずりゅと自身を抜き差しして、最後に左の乳首を思い切り引っ張った。
「くっ、あ、うぅっ……!」
ブルブルと体が震えて、シドリアンは吐精した。
脳内でジョエルが言う。
『随分と早いこと…。もっとお仕置きが必要ですわね』
あくまで、淡々と。
その夜、夢の中で彼女は延々と彼を苛め抜いてくれた。
翌朝、侍女はいつものように両手にリネンを抱えてシドリアンの部屋を訪れる。
ぐちょぐちょになったクッションとドロドロのシーツを回収するのが、彼女の仕事であった。