第8章 留学
「あっ!おかえり~サクラ」
「ただいまノア」
「サクラ様!先ほど騎士団長の方からお聞きしました。
喜んでお受けいたします」
「そうですか、クロッシュへ訪問させていただくのですから
ぜひそちらの方にもウィスタリアに来ていただきたく
提案させていただきました。
詳しくはウィスタリアに帰ってからジルと相談し正式な招待状を送らせていただきます」
「はい!お待ちしておりますサクラ様」
「話はまとまった様だな。
デジール、サクラ、道中気を付けて」
「ゼノ様本日はお招きありがとうございました」
「デジール様のいいお話をお聞きする事が出来ました。これで私も国を守ることが出来そうです」
「では、私は先に失礼をさせていただきます。団長行くぞ」
にっこり微笑みかけデジールを見送る
デジールとフェデルタが見えなくなると
「萩、あの騎士団長は使えるか?」
「はい兄様!フェデルタは私の幼馴染なんです」
「何かあると思ったが、幼馴染か」
「はい、あっ!伴侶候補になりました」
「「えっ!?」」
驚き声を上げるアルとノアと
ムスッとするアラン
「ずいぶん仲が良い様だったけどただの幼馴染か?」
「ふふふっ初恋の人だよ?」
「初恋ね.....」
「萩~俺が好きだよね?」
「うん。ノアもアランも好きだよ?」
「え~、俺一人だけ好きでいて欲しいのに~」
頬を膨らまし萩に抱き着く
「ごめんね?」
「さて、帰って騎士留学の事ジルに相談するか」
荷物を持って馬車に乗り込む
「兄様ありがとう。また会いに来るね」
「ああ、楽しみに待っている」
「萩様お気をつけて」
窓から身を乗り出し手を振る
「今からだとウィスタリアに着くのは明方だな
疲れただろうゆっくり眠れよ」
「萩おいで~🎵」
ノアがポンポンと自分の膝を叩く
「ありがとノア」
ノアの膝に横になると直ぐに寝息が聞こえ始める
「お疲れ萩」
「ノアも頑張ったんじゃねえ?アルに聞いたけど
ちゃんとデジールの話聞いてたんだってな」
「え~話?聞いてつまんなかったけど
萩の為だからね~」
「で、どうだった?」
「う~ん、詰めが甘いかな?
たぶん官僚に嫌われてる」
「騎士団長にも嫌われてるしな」