第2章 出逢い
そんなことを考えていると、頭の上に何かが乗っかった様な気がした。
頭の上のそれは、ゆっくりと優しくわたしの頭を撫でてくれる。
その感覚がとても心地よくて、気が付いたら眠りについていた…。
「んん…?」
目を覚ますと、わたしの身体には大きすぎるベッドの上に居た。
そっか…わたし楽さんに会って、それで…
眠ってしまう前のことを思い出していると、
「おはよ。寒くなかったか?」
楽さんが優しい声色で声を掛けてくれた。
「あっ、はいっ!とても暖かかったです!」
「…っと。
そうか、なら良かった。」
楽さんはベッドまで来るとわたしと同じ目線の高さになるようにかがんだ。
「…で、起きてそうそう悪いな。
お前の名前を聞いていいか?」
名前…確か、夢に出てきたおばあさんはわたしを“まつり”と呼んでいた。