第3章 真実
「もっと身体が大きかったらな…。」
布団にうずくまってため息混じりに言う。
思うようにいかず、涙が溢れ出した。
やってもらってばかりで、何も返せていない自分自身に苛立ちさえも覚えてくる。
そして、
「ただいま。」
そうこうしているうちに、楽さんが帰ってきた。
「お帰りなさい…!」
涙を拭って、泣いてたことがバレないように笑顔を見せた。
「あのっ、これ倒してしまって…すみません!」
ひっくり返してしまったゴミ箱を指して頭を下げた。
「ほらよ。」
楽さんはあっという間に元に戻した。
「ありがとうございます…!」
…結局、仕事増やしちゃったな…。
その夜、わたしは全く眠れなかった。
楽さんも眠れないのか、ゴロンと寝返りを打ってわたしの方を見た。