第26章 ※チョロ松エンド 僕を君に捧ぐ
(どうする!?どうする僕!?どーやって触るんだこれ!?丁重に扱わないと!!ええと、胸の愛撫は確か二十四ページから——)
脳内でパラパラとセックスハウツー本のページをめくる。
しかし、
(——バカバカしい。さっきから何やってんだ…)
不意に自分が情けなくなり本を閉じた。
(この前病の淵から救い出してもらって、今度は初夜までゆめ美ちゃんから誘わせるとかありえない。クソダサい)
「ゆめ美ちゃん」
チョロ松の静かな声が、恥じらうゆめ美の心を優しく包み込む。
(今度は……僕から伝えなきゃ!)
華奢な身体を腕に閉じ込め、すぅと深呼吸して…
「大好きだよ」
「っ!!チ、チョロま…っ」
驚いた隙を狙いゆめ美の唇を奪った瞬間、チョロ松は丸暗記したハウツー本の知識を破り捨てた。
そんなものに頼らず、ゆめ美の声や身体をしっかり感じて、思いを込めた愛撫でゆめ美を気持ちよくしてあげたいと思った。
「ずっと…ずっと抱きたいって思ってた」
「うれし…い」
何度もしたのに、キスの味はいつも新鮮で甘くて。心がトロトロに溶かされ一つになってしまいそう。
ゆめ美が喘ぐように口を開いた刹那、チョロ松は舌をねじ込んで深く口付ける。そのまま強引に浴衣の帯を解き、きめ細やかな肌を指先で堪能する。指は胸元から背中を這い回り、ブラジャーのホックに到達した。
片手でパチンとかカッコいいよね、なんて思い引っ張ってみる。
「あれ?おかしいな…」
当然、出来るわけがなかった。
仕切り直して両手で丁寧にホックを外す。
と、ゆめ美は真っ赤な顔で胸元を隠した。
「ごめんっ、やっぱまだ心の準備が…!」
「大丈夫だから見せて」
甘い声で囁き、ゆめ美の腕をそっとずらす。
「…っ、やだ…!」
「…可愛いよ、すごく」
「あっ、待って」
「ダメ。触らせて」
手で包み込んでゆっくり揉みしだく。
(柔らかくてあったかいや…)
チョロ松は、初めてのおっぱいの感触にただひたすら酔いしれた。