第3章 さぁこの出会い、本物の愛にまで育つかな?
「大変申し訳ございませんでしたーっ!!」
六人は床にペタリと額をくっつけ全力土下座中。
「いいけど、どうしよう…」
タイトスカートの右膝の少し上を両手で押さえるゆめ美。
「どうしたんだい!?」
早足で来た店主は、異様な光景に驚き目を見開いた。
「伯父さん、実は…」
ゆめ美の説明によると、四人がナポリタンを食べるため、我先にとフォークを奪い合っていたら吹っ飛んでしまい、運悪くゆめ美のスカートをかすめてほつれさせてしまったようだ。
幸いゆめ美に怪我はないが、フォーク戦争は事故により幕を閉じた。
「困ったねぇ。とりあえず、下だけ着替えてきなさい」
「…はい」
ゆめ美は、スカートを押さえながらバックルームへ歩いて行った。
「マスター!オレに提案が!」
顔を上げ、真剣な表情を店主へ向けるカラ松。
「そこの青いキミ。提案とは?」
「オレは裁縫が得意なので、よければ彼女のスカートを縫わせてください!」
「店長、気にしないでください。カラ松兄さんのはただの妄言です」
「そ、そうですよ!今から僕らがスカート買ってきますって!」
嫌な予感しかしないトド松とチョロ松は必死に店長を止めたものの…
「ありがとう。それじゃあ応急処置として、夜の営業時間までに縫ってくれるかい?」
「任せてください!」
(コンドーさあぁぁぁあんっ!!??)
二人の抵抗虚しく、カラ松という人間を何も知らない店主は、この青年の申し出を受け入れてしまうのだった。
4章へつづく