第1章 最悪な出会い
『んぅっ……はぁ、一回とか満たされるわけないのに、もう』
「仕方ないでしょう。 生かしてやってるだけでも、有難いと思えよ?」
いつの間にか服を正している紅楼……いや、クソ神父。
そんなドヤ顔で言われても……
『どーせ、こうやって良いように扱っといて、後で拷問にでもかけたりするんでしょ? 見え見えなんだよっ、クソ神父』
私みたいな低級悪魔は拷問されても吐けるような事はほとんど無い。
だからこそ、拷問の末……死ぬ。
私もきっと、同じ運命を辿るんだ。
「さぁ、どうかな? ……あと、クソ神父じゃねぇよ」
相変わらずの笑顔が気味悪かった。
クソ神父が出て行って一人部屋に取り残された私はベッドに寝転ぶ。
『……一回にしては満たされたけど、お腹空いた』
体を丸めて目を閉じ私は眠りにつく。
やる事も無いし、寝ちゃっても……良いよね。