第1章 災難な1日
「はぁ…」
ため息からスタートなんて、
なんか嫌な感じしかしてないけど…
テストが赤点のオンパレードだったのだから、ため息がでても仕方のないこと。
こんなテンションのままバイトに向かうと思うと、なんだか気が遠くなる。
……ダメだ!こんなんじゃ、みんなに迷惑が掛かる!
ちゃんとしないと!しゃきっとしましょう!うん!!
が……
「さん、悪いけど…もう来なくていいよ。あ、これ…昨日までのお給料ね!それじゃ」
クビになりました。
店長は、私の手にお金の入った封筒を握らせると中に入っていってしまった。
どうして…。
私、なにかしただろうか…。
バイトに行くはずがクビになり、
そのまま家に帰る。
「ただいまー」
…あれ?
普段なら「おかえり」って返してくれるママの声もしなかった。
どうしたんだろう…??
不思議に思いながらリビングに行くと、
ママとパパがテーブルを真ん中に向かい合って真剣な顔をしていた。