第26章 憧れの人
風利
「姉さん、そろそろ控え室に居た方が良いんじゃない?」
あ、私次の次か。
薙景
「行ってくる」
次の試合、早く終わる気がするし…
私は、席から立ち上がると、控え室に向かって歩き始めた。
風利
「頑張ってね!」
切島
「勝てよ薙景!」
薙景
「そっちもね〜」
風利と切島君に軽く手を振る。
薙景
「二人も頑張れ」
控え室に歩いてく途中、心操君についての話がいくつか聞こえた。
直接戦闘には不向きでも、確実に敵(ヴィラン)にも有効な“個性”…
薙景
「欲しがる事務所も在るだろうし…」
ヒーロー科みたく戦闘訓練を積んでれば、洗脳解かれてもオタク君に勝てたかも知れないし…
薙景
「こりゃ本当に来るかもね〜」
少なくとも、宣戦布告した以上に、彼は実力を示した。