第23章 1000万の行方
薙景
「ハハッ、オタク君凄い喜びよう」
風利
「だね…」
1位の姉さん達より、4位の緑谷君のが嬉しそうだ。
その時、徐に姉さんが轟君の方に顔を向けた。
轟君は、自分の左手を見つめて俯いてる。
轟
(攻撃には使わねえ…そう決めた筈なのに、気圧された…)
ハチマキ取られたの、そんなに悔しかったのかな…
薙景
「………」
プレゼント・マイク
《一時間程昼休憩挟んでから午後の部だぜ!じゃあな!!!》
私達生徒は、昼食の為ぞろぞろと校舎に戻り始める。
蛙吹
「悔しいわ。風利ちゃん、おめでとう」
風利
「ありがとう」
蛙吹
「薙景ちゃんは居ないの?」
風利
「え?………あれ…姉さん…?」
隣に居た筈の姉さんの姿が、いつの間にか消えていた。