第3章 入学と再会
〜薙景 side〜
体操服に着替えた私達は、訳も分からないままグラウンドに出た。
「「個性把握…テストォ⁉︎」」
を、これから行うらしい。
「入学式は⁉︎ガイダンスは⁉︎」
さっき話したショートボブの女子が、驚愕した様子で質問する。
相澤
「ヒーローになるなら、そんな悠長な行事出る時間無いよ」
「「……⁉︎」」
相澤
「雄英は、〝自由〟な校風が売り文句。そして、それは〝先生側〟もまた然り」
「「………?」」
不安しか湧かない言葉だな…
相澤
「ソフトボール投げ、立ち幅跳び、50m走、持久走、握力、反復横跳び、上体起こし、長座体前屈…中学の頃からやってるだろ?〝個性〟禁止の体力テスト。
国は、未だ画一的な記録を取って平均を作り続けてる。合理的じゃない。まぁ、文部科学省の怠慢だよ。爆豪、中学の時ソフトボール投げ何mだった」
爆豪
「67m」
へー、人質君は爆豪って名前なのか。