第22章 挑発と焦燥
物間
「ミッドナイトが〝第一種目〟と言った時点で、予選段階から極端に数を減らすとは考え難いと思わない?」
爆豪
「⁉︎」
物間
「だから、おおよその目安…大体40位くらいを仮定し、その順位以下にならないよう予選を走ってさ…後方から、ライバルになる者達の“個性”や性格を観察させて貰った」
あれ…なんか物間君の雰囲気が変わったような…
物間
「その場限りの優位に執着したって仕方ないだろう?」
切島
「組(クラス)ぐるみか…!」
だから、第一種目でB組の人達は下位が多かったんだ…
物間
「まあ、全員の総意って訳じゃないけど、良い案だろ?」
物間君なんて、仮定した順位ギリギリの39位に入ってたし…
物間
「“人参ぶら下げた馬”みたいに仮初の頂点を狙うよりさ」
爆豪
「(ピクッ」
物間
「あ、あとついでに君、有名人だよね?」
風利
「有名人…?」
爆豪が?
物間
「八剣さんは知らないんだ?『ヘドロ事件』の被害者!」