第2章 妹の出会い
夕刻
風利
「ただいま」
薙景
「おかえり〜」
私が家に帰ると、姉さんは既にご飯の準備を始めてた。
薙景
「どんな内容だった?実技試験」
試験の出来じゃなく、試験の内容を聞いてくる辺りが姉さんらしい。
風利
「仮想敵(ヴィラン)…ロボを倒すポイント制の演習だった」
薙景
「へー、楽しかった?」
そう聞かれて私は、先ず“ソバカスの人”を思い浮かべた。
風利
「面白かったよ…他の受験生が」
そう答えると、姉さんは嬉しそうに笑う。
薙景
「良いね〜。同級生は面白いに限る!」
良い人か悪い人かじゃなく、面白いか面白くないかで人を見る…これは、姉さんの悪い癖。
風利
「でも…本当に、面白い人だったから」
自分もだけど…彼も、受かってると良いな。