第17章 ヒーロー志望
緑谷
「峰田君…雄英体育祭見た事ないの⁉︎」
峰田
「あるに決まってんだろ。そういう事じゃなくてよー…」
流石に、見た事ない人はこの中には居ないと思う…
相澤
「ウチの体育祭は、日本のビッグイベントの一つ‼︎かつては、オリンピックがスポーツの祭典と呼ばれ、全国が熱狂した。今は、知っての通り規模も人口も縮小し、形骸化した…そして、日本に於いて今『かつてのオリンピック』に代わるのが、雄英体育祭だ‼︎」
八百万
「当然、全国のトップヒーローも見ますのよ。スカウト目的でね!」
峰田
「知ってるってば…」
ヨシさん達や友達と毎年一緒に見たな〜…今年は、私と姉さんは出る側になるけど。
上鳴
「資格取得後は、プロ事務所に相棒(サイドキック)入りが定石だもんな」
耳郎
「そっから独立しそびれて万年サイドキック、ってのも多いんだよね。上鳴、あんたそーなりそう。アホだし」
上鳴
「くっ‼︎」
プロヒーローに…スカウト…
相澤
「当然、名のあるヒーロー事務所に入った方が、経験値も話題性も高くなる。時間は有限。プロに見込まれれば、その場で将来が拓ける訳だ。年に一回…計三回のチャンス、ヒーロー志すなら絶対に外せないイベントだ!」
緑谷
「…………」
私は、ギュッと拳を握りこんだ。
大きなチャンス…絶対に掴む!