第16章 不安と不審
風利
「スー…ハー…」
落ち着け、私…姉さんはきっと大丈夫…
葉隠
「尾白君…今度は燃えてたんだってね」
深呼吸して気を落ち着かせてると、透ちゃんの声が聞こえた。
葉隠
「一人で…強かったんだね」
尾白
「皆一人だと思ってたよ、俺…」
風利
「え、尾白君一人で戦ってたの?」
思わず聞くと、透ちゃんがこちらを振り向いた…多分。
葉隠
「火災ゾーンで一人だったんだって!」
尾白
「ヒット&アウェイで凌いでいたよ…」
風利
「Σ凄いね」
敵(ヴィラン)相手に一人で、冷静に戦ってたんだ。
私なんて、皆がバラバラになった時軽くパニックになってたのに…
風利
「…透ちゃんは、何処に居たの?」
葉隠
「土砂のとこ!轟君クソ強くて、びっくりしちゃった」