第13章 姉の苦闘
死柄木
「脳無は再生能力も優れてるんだよ…油断したな、薙景」
薙景
「再生能力…」
私の額を嫌な汗が伝う。
死柄木
「薙景と“アイツ”を参考にしたんだ」
薙景
「っ……い…やっ…!」
頭に嫌な記憶が過り、叫びかけた口をなんとか閉じた。
すると視界が霞み始め、私は強く唇を噛む。
死柄木
「…安心しなよ。今日、アイツは居ない」
アイツは来てない…それが分かれば幾らか安心だ。
弔が、私の傍に屈むと、両手でそれぞれ私の両手首を掴んだ。
ボロ…
薙景
「!つっ…」
途端、掴まれた箇所が崩れ始める。
死柄木
「抵抗するなら気絶させなきゃなあ」
薙景
「巫山戯んな…‼︎」