第13章 空島へ行くには
船に戻ると初めに目にしたのはルフィとゾロの傷だらけの姿だった。
『え、二人ともどーしたの⁉︎』
ユナの声に気付いて船にいた全員が振り向く、中でもサンジは二人に気付くと一目散に駆け寄ってきた。
「ユナちゃん、ロビンちゃんおかえり!心配したんだよ…どこ行ってたンだい?」
「ちょっと服の調達と”空島”についての情報を…」
”空島”と聞いて今まで黙っていたナミが鬼の形相でロビンに迫った。
「空島ァ?…大体ロビンあんたが空島なんて言い出すからこんな事になったのよ‼︎もし在りもしなかったら海の藻屑にしてやるわ‼︎」
ナミの尋常じゃない様子に困惑しているとウソップがこっそり教えてくれた。なんでもルフィ、ゾロ、ナミで酒場に行きそこで空島の話しをしたら店中大爆笑だったとか、そして喧嘩を売られたのにも関わらずルフィとゾロは反撃しなかったそうだ。ナミはそれにもご立腹だったらしい。
「だから今はそっとしといてやってくれ……っていうより近付かねェ方がいいぞ」
『そうなんだ…』
ユナも酒場での事を思い出す、こっちも空島と言った瞬間にバカにされたなと…まぁ一人残らず懲らしめはしたが。
「…でも良い情報があるわよ」
『あ、そうそう”モンブラン・クリケット”』
ロビンとユナの言葉に仲間達は首を傾げた、ルフィにこの島の地図を渡しながらロビンは説明を始める。
ジャヤは二つの島が向かい合う形で成り立っている、現在地は”モックタウン”と言いこの町の対岸にジャヤの”はみ出し者”が住んでいるらしい。
「はみ出し者?」
ルフィとウソップが声を揃えて言う。そのはみ出し者の名が”モンブラン・クリケット”だ。
「夢を語りこの町を追われた男、話が合うんじゃない?」
ロビンとユナが手に入れた情報を元に麦わらの一味は船を走らす事にした。