第22章 合流、そして目指すもの
「…ゾロ‼︎ ロビン‼︎」
巨大な蔓の下まで辿り着けばロビンとゾロがいた、どうやら下の遺跡から蔓を伝って登って来たようだった。その傍らにはチョッパーと空の騎士、ピエール…そしてワイパーが意識を失っているのか横たわっており、皆それぞれが酷い怪我を負っていた。
「お前ら無事だったか…!」
「えぇ何とかね……それよりルフィ見なかった⁉︎」
「何だよお前ら一緒じゃなかったのか?」
どうやらルフィはここにはいないようだ…一体何処に落ちたのか。
口早にナミは今迄の経緯を説明した、兎に角急いで逃げなければと。
そんな中ユナは一人空を見上げた。
如何にかみんなと別れてもう一度エネルの所に戻れないだろうか、今なら舟で能力を使ってもバレる心配はない…今度こそエネルは倒す、みんなを守る為にも。
ユナは人知れず拳を握る。
「お前…まさか行くつもりじゃねェだろォな?」
上空を飛ぶ舟を睨みつけていたユナはゾロの言葉に目を丸くした。
「…やっぱりか」
ガシガシと頭を掻くゾロは態とらしくため息を吐く。
「なに、ユナあんたまさか戻るつもり⁉︎」
「おいおいマジかよ…やめとけって…‼︎」
ゾロの言葉でナミ達にもユナの目論見が勘付かれてしまった。
中々どうしてゾロは余計な事を言ってくれるのだろうか…これじゃあ簡単にはエネルの元へは行けない気がする。現に今ウソップとナミに絶賛大反対されているのだ。
ゾロの所為でこうなったのだからちょっとはフォローを入れてくれてもいいんじゃないかと本人に視線を送るが、ゾロは何故か黙り込みこちらを見ていない。
言うだけ言って放置とかちょっと酷くないですか…恨めがましくゾロを見るがやはりこちらには気付かない。
内心ため息を吐き仕方無くゾロの助けを諦めればこちらを傍観しているロビンと目が合った。
これはチャンスなのでは…! ユナは助けを求めるようにロビンに視線を送ってみるがロビンはニッコリ笑うだけで助けてくれそうには無かった。
うん、何となくそんな気はしていた。
仕方ない…ここは自力でなんとかする他なさそうだ…だが、無理だの勝てっこないだの、必死に言い募る二人の迫力が凄い。