第15章 天国への道のり
ナミが恐る恐るもしお金が無かったらと聞けばアッサリと通っていいよと老婆が答えた。
「いいのかよっ‼︎」
思わずウソップのツッコミが入る。
「──それに”通らなくても”……いいよ。あたしは門番でも無ければ衛兵でも無い、お前たちの意思を”聞くだけ”」
「?」
『……』
老婆の言葉の意味が分からず一味は首を捻る、だがお金を払わなくていいのならそれに越した事はない。ルフィが「金はねェけど通るぞばあさん‼︎」と宣言する。
「そうかい、8人でいいんだね」
「うん…‼︎でもよどうやって登ったら──」
ルフィが滝の登り方を聞こうとしたその時、急にメリー号が大きく揺れた。何事かと辺りを見渡せば巨大なエビのハサミがガッチリと船体を掴んでいる。
「”白海”名物”特急エビ”……」
老婆が呟くと、エビは勢いよく滝を登り始めた。滝に見えた雲は実際には中に帯状になっている雲があり、エビはその川の様な雲を猛スピードで登っていく。
暫く進むと何か文字が見えて来た。
神の国”スカイピア”──川の出口に見えた文字に一味は胸を高鳴らせる…そして──。
薄暗かった滝の中を抜けて目に飛び込んで来たのは真っ白な雲海に浮かぶ一つの島だった。
「島だ……‼︎、”空島”だ〜〜‼︎!」
遂にたどり着いた空島に一味の胸の高鳴りは最高潮だ、見るもの全てが新鮮な空島の冒険に期待に胸が膨らむ。
これから先、神のゲームに巻き込まれるとも知らずに──。
──「天国の門」監視官アマゾンより
全能なる”神”及び新官各位
神の国「スカイピア」への不法入国者8名
”神の裁き”にかけられたし──