Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第4章 僕達の倦怠期
翔くんが閉じていた瞼をパチリと開く。
そして僕をジッと見つめると、今度は翔くんの方から僕にキスをしてくれて…
僕はちょっとだけ(ホントはいっぱい)嬉しくなって、翔くんが僕の中に入って来易いように、唇の間に少しだけ隙間を作った。
すると、まるで僕がそうするのを待っていたかのように、翔くんの舌先が僕の中にスルリと入って来て、僕はいらっしゃいませとばかりに、翔くんの舌をお出迎えした。
「ふっ…、ふぁっ…」
ああ、やっぱり好きだな、翔くんのキス。
キスだけで僕、もう…
息をするのも忘れるくらいの深い深いキスをして、翔くんの唇が離れていくと、今度は僕のパジャマのボタンが一個一個外されて行く。
何だか変だ、僕…
「どうした? 顔、超強張ってるけど…やめとくか?」
最後の一個のボタンを外しかけたところで翔くんの手が止まった。
違うの…、そうじゃなくて…
いっつも見られてるのに…、なんならもっと明るい所で、なんてこともあるのに、今日は見られるのが恥ずかしくて堪らないんだ。
でも、
「いやっ…、やめちゃいや…。やめないで?」
僕は翔くんの首に腕を回すと、厚い胸に顔を埋めて、いやいやをするように首を振った。
「分かった分かった。だからちょっと離れて? じゃないと脱がせらんないだろ? な、いい子だから…」
僕は小さく頷いてから翔くんの首に回した腕を解くと、のこりの残った一個のボタンを自分で外した。