Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第3章 僕達のみっちょん♡
智がクマさんのチョコが乗ったケーキを持って、ルンルン気分で席に着く。
「全員席に着いたか?」
パパさんが切り分けてくれたケーキがテーブルに並べられ、潤がグラスを手に立つ。
「じゃ、改めて智、誕生日おめでとう!」
「ふふ、ありがと♪」
「っつーことで、皆さんご一緒に、カンパイ!」
『かんぱーい♪』
潤の音頭でグラスが掲げられる。
智だけ両手、ってのがなんとも笑えるけど(笑)
「ね、ケーキ食べていい?」
「なんなら俺の分も食べていいからね」
おい、和…
頼むから、それ以上智を太らせないでくれ…
「うん、ありがと♪」
智が手にしたフォークをケーキに刺し、ちょっと大きめの一口分を口に運ぶ。
でも、
「あん、もぉ…、これじゃ上手に食べれないよ…」
両手が繋がれているせいか、上手く口まで辿り付けずに、ケーキがポロリと転げ落ちる。
それでもなんとかしてケーキを食べようと、皿を持ち上げてケーキに食らいつく智。
お前は犬か!
「あー、もお…、貸してみ?」
俺は智から皿とフォークを取り上げると、見るも無残な姿になったケーキを掬い、智の口に運んだ。
「ほら、口開けろ。つか、お前の口の周り、クリームだらけだぞ?」
ったく、これでも俺より二ヶ月年上だと思うと、正直呆れる。でも、そんな子供っぽい所も、智の可愛いとこなんだけどね。
俺は指の腹で、智の口の周りに着いたクリームを拭うと、その指をペロリと舐めた。
おっ、流石パパさんだ。
クリームの甘さが絶妙だな。