Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第3章 僕達のみっちょん♡
翔side
いよいよケーキカット、って段階になって、智がストップをかける。
理由は一つしかない。
「翔くん、スマホ貸して?」
やっぱりか…
「自分のは? 持ってるだろ?」
「持ってないよぉ。だって部屋に取りに戻ろうと思ったら、モフモフ着けられちゃったし…」
確かに、そんな余裕与えなかったかも…
「分かったよ、貸すよ、貸すけどな、俺のスマホをケーキ塗れに…」
…って、もう手遅れか…。
頼むから”スイーツスマホ”にだけはしないでくれよな?
「よし、撮れた! 見て見て、これならインスタ映えばっちりじゃない?」
「ったく、お前の最近の趣味と言ったら、そればっかだな?」
ま、釣りばっかして、真っ黒に日焼けされるよかよっぽどマシか…
「よし、サトくんの気が済んだところで、ケーキ切るかな」
「待ってました!」
って、皆お前を待ってたんですけど…
「あ、パパさん、僕の分は特別おっきく切ってね? それから、そのプレートも乗っけてね♪」
お前、そんなに甘いモンばっか食ってたら、そのうちデブるぞ?
って言ったって、パパさんは智に甘いから、
「はいはい、分かってるよ。はい、サトくんのはコレね。それから…」
パパさんが一番大きなケーキを智の皿に乗せ、その上に茶色くて丸い塊をチョコンと乗せた。
「わっ、クマさんのチョコだ! えっ、どうして?」
「ん? だってサトくんって言ったら”クマさんのチョコ”だろ?」
確かに言えてるかも。
つか、パパさん案外憎いことすんじゃん(笑)