Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第3章 僕達のみっちょん♡
「おいおい、翔さん…。そういうことは家帰ってからやってくんない?」
ニヤニヤ笑って潤が思いっきり嫌味を言う。
「そうだよ…。人前でなんて…」
和なんて、まるで自分のことみたいに照れちゃってるしさ。
もう僕、笑っちゃうじゃんか(笑)
「さ、サトくん蠟燭消して?」
消えてしまった花火が引っこ抜かれて、そこに立てられた蝋燭に火が灯される。
「うん!」
「智、一息だぞ?」
もう、分かってるって…
ほんと、翔くんたら口煩いんだから…
「いっくよ~!」
僕は思いっきり深く息を吸いこんでから、それを蝋燭のユラユラ揺れる炎に向かっ吹き付けた。
火は、翔くんが言った通り、一息で消えた。
「おめでとう、サトくん」
「素敵なケーキありがと、パパさん」
「サトくんに喜んで貰えて、俺も嬉しいよ」
ふふ、僕も嬉しいよ♪
「ねぇ、パパ、早くケーキ切ってよ」
和がナイフをパパさんに渡して、翔くんと潤はテーブルの上に、お皿を並べていく。
う~ん、ナイスなコンビネーション♪
「よし、ケーキ切ろうか」
パパさんがナイフを手に、腕まくりをする。
でも僕は…
「待って! まだ切らないで?」
「なんでよ、早く食べようぜ?」
「そうだよ、何で?」
うん、僕だって早く食べたいよ?
こんなに美味しそうなんだもん。
でもね、僕だってまだお写真撮ってないんだもん!
こんな素敵なケーキ、お写真だけでも残しておきたいじゃん?
ねぇ、ダメなの?