Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第3章 僕達のみっちょん♡
でも翔くんたら酷いんだ…
鍵、お家に忘れてきちゃったって…
「マジごめん!」
なんて謝るけどさ…
許せると思う?
だって僕、この後もずーっとこうしてなきゃいけないんだよ?
トイレ行きたくなったらどぉすんの?
お尻拭けないじゃん!
「あ、そうだ、合鍵…確かあったよな?」
えっ、そうなの?
「ああ、あったねぇ…。でも残念なことに、合鍵は俺のマンションの、玄関に置いたままだ」
えぇ〜、そんなぁ…
潤のバカ…何でちゃんと持ってこないのさ…
「智、しようがないよ。今日は我慢しよ? あ、なんなら俺手伝うしさ…」
和ぅ〜、やっぱり優しいね、和は…
それに比べてあの二人…
ニヤニヤしちゃってさ…本当にゴメンて思ってんの?
いいもんいいもん、僕ふりおになっちゃうから!
「あ、和、さっきからパパさんの姿見ないけど…」
もう一度お店の中をグルっと見回すけど、やっぱりパパさんはいない。
パパさんがいなかったら、ケーキ食べれないじゃんか…
お誕生日なのに…
ケーキが食べれないなんて…そんなのイヤだ〜!
その時、お店の中に流れていた音楽がピタリと止んだ。
そして、潤が指をパッチんと鳴らすと、今度はお誕生日に良く聞く、あの音楽が流れ始めて、潤のカフェのカウンターから、パパさんがピョコンと顔を出した。
「あ〜、パパさんたらそんなトコに隠れんぼしてたの〜?」
そりゃどこにも見当たらない筈だよ。
あ、でもパパさんがいた、ってことは…
ケーキ食べれるじゃん!
やったね♪