Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第3章 僕達のみっちょん♡
智side
パチンと音が鳴ったと同時に目の前が急に明るくなって、パンパンと爆竹のような音が鳴り響いた。
よく見たら、紙吹雪やら紙テープがいっぱい待っていたから、クラッカーだとすぐに分かったけど…
そんなことにも気付かない僕は、ビックリした僕は勢い良く椅子から立ち上がると、キョロキョロと周りを見回して、すぐ傍にいた翔くんに詰め寄った。
だって、僕の知ってるパパさんのお店とは、全然景色が違ったから…
壁とか天井とか、いっぱい飾りがついてるし、風船だってフワフワしてるし…
これパーンってなったらどぉすんのさ…
やだなぁ…
「智、HappyBirthday」
どこからともなく聞こえてきた声に振り向くと、そこにはいつも以上にイケめた潤が立っていて…
そしたら今度は、
「智、お誕生日おめでとう」
って、和の声が聞こえた。
その時になって、漸くこれが僕のために用意されたサプライズパーティーだ、ってことに気付いたんだけど、なんだか照れ臭くて…
「隠れんぼしてたの? もぉ、酷いんだから…」
って、笑って誤魔化した。
翔くんは、僕が本気で隠れんぼだと思ってると勘違いしてるみたいだけどね?
いくら僕だって分かるもん。
そこまでバカじゃないからさ…
素直に喜ぶのが、ちょっと恥ずかしかっただけだから…
でもそうなると、さっきまでドヨーンと沈んだ気持ちは一転、ハイテンションに変わる。
「翔さん、そろそろ外してやんなよ、手錠」
あ、そうだった!
僕の手、まだモフモフが巻きついたままだった。
「おっ、ああそうだな…」
頷いた翔くんに向かって、僕はもふもふの巻きついた手を差し出した。
「早く早くぅ♪」
ってね。