Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第36章 第36章 僕達の引越し協奏曲
葬儀も無事終わり、家に帰って来た僕達ほ、智也くんを間に、ソファに腰を下ろした。
「疲れたな?」
「そうだね…」
僕の疲れなんて、翔くんに比べたら比でもないけど。
「あ、そうだ…」
僕はバッグの中から封筒を取り出すと、その中に入っていた写真と、買って来た写真立てを手にした。
最後に…と、四人で撮ったあの写真だ。
「これ、どこに飾ろうか?」
「智也にも見えるトコが良いかもな」
「あ、じゃあここは?」
「良いんじゃないか」
僕は写真立てをテレビボードの上に置き、静かに両手を合わせた。
「なあ、今日はさ、一緒に風呂入らないか??」
「え?」
「ほ、ほら、最近一緒に入ることも無かったし、さ…」
確かにここ最近バタバタしてたけど…
「智也くんも一緒に、だけど…」
「あ、ああ、そうだよな…」
そう言った翔きこんの顔は、ちょっとだけ残念そうで…
「嫌なら!僕と智也くんだけで入って来るけど…」
その方が、翔くんだってゆっくり入れるだろうし…
「いや、一緒で良いよ」
「じゃあ、僕、準備してくる」
「お、おう…」
僕は智也くんを翔くんに任せ、お風呂の準備と、三人分の着替えを用意した。